有害物質の作業環境気中濃度、暴露濃度代謝産物の相関について
調査研究課題名
有害物質の作業環境気中濃度、暴露濃度代謝産物の相関について
研究代表者
馬場 快彦
調査研究期間
平成5年12月20日〜平成6年3月31日
調査研究体制
馬場 快彦(福岡産業保健推進センター所長)研究の統括
黒木 孝一(黒木労働衛生コンサルタント事務所所長)現地調査・データ処理
葉山 勝美(西日本産業衛生会北九州環境測定センター部長代理)環境測定・代謝物分析
徳渕 久人(北九州産業技術センター試験分析事業部次長)環境測定
調査研究結果の概要

 作業環境測定の実施・評価に基づく改善により、劣悪な作業環境の作業場所は減少している。しかし、平成元年の健康診断項目の改正以降、有機溶剤特殊健康診断の有所見者は漸増している。県内の事業場においても、良好であると判断される第1管理区分の単位作業場所の労働者の内から有所見者が発見されている。
 このため、より適切な職業性疾病の予防の方法を検討するため、作業環境測定で行われていない、暴露濃度の測定を行った。
 作業環境気中濃度、暴露濃度、尿中代謝物濃度の三者の相関を求め、以下の知見を得た。
 尿中代謝産物は暴露濃度とのみ相関が認められた。
 職業性疾病の予防、早期発見には、暴露濃度の測定を健康診断項目又は作業環境測定にとりいれることが望ましい。
 また、尿中代謝産物の測定の採尿時間を厳守すること(健診結果に採尿時間の記載を行うこと)が必要と考えられる。
 詳細については、添付資料に記載する。